中高年シニアのコーヒーライフ

コーヒーを楽しむには器も大切。オシャレなカップで味わうと一味違います。写真はマイセンのカップです

人生を豊かにしてくれるものはいろいろありますが、「コーヒー」もその一つ。

音楽を聴く時、本を読む時、考え事をする時、誰かの事を思い出す時、コーヒーはいろいろなシーンで欠かす事のできない飲み物ですね。

「千のキスよりすばらしく、マスカットぶどう酒より甘い。コーヒー、コーヒーはやめられない」というのは、J.S バッハの「コーヒー カンタータ」(BWV 211)の中の一節。ベートーベンのコーヒー好きも有名ですね。

中高年シニアにとっても魅力的な、コーヒーについて紹介します。

コーヒーと健康

コーヒーと健康については、いろいろな人がいろいろな事を言います。悪いという面では「胃によくない」というのが、一番多いのではないでしょうか。

大丈夫です。過度に心配しないでください。淹れたてのコーヒーを飲んでいる限り、そんなことはありません。ただ、砂糖を多量に入れて飲む習慣のある方は要注意です。砂糖の摂り過ぎは、いろいろな病につながります。

コーヒーは身体にとっていい効果もあります。頭をすっきりさせたり胃腸の働きを活発にする作用、利尿作用などが確認されています。

もう一つ、コーヒー豆を挽いて淹れたコーヒーと、缶コーヒーやインスタントコーヒーを一緒にしないでください。まったく別のモノとして考えた方がいいと思います。

コーヒーの淹れ方いろいろ

中高年シニアの方にもコーヒー好きな方は多いと思います。サイフォン、ペーパー、ネルドリップなどいろいろな淹れ方があるコーヒーですが、やはり豆の品質が最も重要です。

サイフォンコーヒー

皆さんも、見たことがあると思います。フラスコのような透明なガラス製の器に、下からアルコールランプをあてて、上にコーヒーの粉の入ったガラス製の器を入れると、お湯が上って行ってコーヒーを抽出してくれるシステムです。

粉からしっかりとコーヒーを抽出してくれるので、香りが立つのと見た目の面白さがサイフォンコーヒーの良い点ですね。どんなに炒りの深いコーヒーを使ってもさっぱりとした飲み味に仕上がります。

ペーパードリップ

家庭でも簡単にドリップコーヒーが味わえます。ドリップ用の器にもいろいろ種類があります。穴が1つや3つ、ドリップ容器そのものが円錐形になっていたりもします。

ペーパーを湯通ししたり、2枚重ねにしたりと各々工夫する楽しみもあります。湯温についても80°Cぐらいがいい、92-93°Cがいい、いや低温で抽出して後で別に温めた方が味が出るなど、それこそ多くの主張があります。基本的にペーパードリップで淹れたコーヒーは、キレがありスッキリした味になります。

ネルドリップ

中高年シニアの方におすすめのコーヒーはやはり本格的なネルドリップやペーパードリップの珈琲。

コーヒー好きの方はご存知だと思いますが、おいしいコーヒーには無糖でもほんのりした甘みがあります。

とくにブルーマウンテンはこの甘みが強いことと香りが高いことで、人気があります。ジャマイカ産のコーヒーで、限定されたエリアの限定された標高で育てられたコーヒー豆にだけ付けられる名前です。

ブルーマウンテンは高級マグロ並みの値段

ある日、テレビを見ていると魚市場が映り販売店の人が「今日一番のマグロは、1キロ1万7,000円、その次は1万2,000円。どっちも最高のマグロだよ」と放送していました。

あれ、とその瞬間に思いました。

良質なブルーマウンテンを焙煎した豆は、キロ1万2000円を超えることもあります。今は2020年ですが、今後中国でのコーヒーの大幅な需要増が見込まれるので、価格はさらに上がりそうな勢いです。

1番の1kg1万7,000円のマグロには及びませんが、2番めの「最高のマグロ」とほぼ同じ値段です。さらに、コーヒーの場合はミキサーで挽くとかなり量が減ります。

良心的な店だと、1杯で15-20グラムほどの豆を使いますから、豆の状態100グラムから淹れられるコーヒーは4-5杯といったところでしょうか。ちなみに寿司ネタのマグロは1貫12-13グラムほどです。

こう考えると、ブルーマウンテンの1杯が1,000円を超えるのも納得できるのではないでしょうか。

美味しいブルーマウンテンを飲むには、とにかくお客さんが入っていて豆がよく回転しているところを選ぶのがコツです。

コーヒーの最高級「ブルーマウンテン」です。高級マグロと思って飲んでください

煎りたて、挽きたて、淹れたて

ペーパードリップで入れる場合、豆を入れる前にペーパーに湯通しするとペーパー独特の匂いがなくなります

1杯を大切にして飲みたい中高年のコーヒーライフでは、煎りたて、挽きたて、淹れたての3つを大切にしてください。

自宅にコーヒーミルがある場合には、ある程度豆をまとめて買って冷凍庫に入れておいてもいいですが、挽いた豆を購入する場合には100g程度、1週間ほどで飲みきってしまう量にしておくと、おいしいコーヒーが飲めます。

大手のコーヒーメーカー品でもいいですが、最近では個人店の自家焙煎珈琲店も多くなりました。挽きたての豆が手に入れやすくなっています。

ハワイ島コナ地区グリーンウエル農園のコーヒーの樹です。ハワイコナは今ではブルーマウンテンと並ぶほどの高級品です。粒が大きくしっかりと甘みがあります
麻袋に詰めたコーヒーは1袋で約60kgほど。生産国によっても、少し差があります

淹れたてを飲むことも大切で、時間が経つほど酸化が進み不味くなります。

もう一つ大切なのが、豆選び。これは好みの問題もありますが、一般的にはモカベースのブレンドの人気が高いようです。

シニアの中には、昔「MJB」と大きく書かれた挽かれた珈琲豆が入ったグリーン缶を思い浮かべる人もいると思います。ずっと、MJBはそれぞれ、M=モカ、J=ジャバロブスタ、B=ブラジルを表しているのかな、などと勝手に思っていましたが、創業者が「マックス・ジョセフ・ブランディンスタイン」という方で、頭文字を取ってMJBになったそうです。

ちょっとおすすめしたいのが、やや軽めの焙煎のコーヒーです。コーヒーというとなぜか炭のように真っ黒に煎られた豆を重宝する傾向がありますが、ナチュラルな焙煎のコーヒーもおすすめです。苦味がそれほど強くなく香りが高く、朝起きがけに何杯も飲むには適していると思います。試してみてください。

ネルドリップで丁寧に淹れたコーヒーは甘みが強く出ます。最近はコーヒー専門店でもネルドリップの店は少なくなりました

モカ・マタリとモカ・ハラーの違い

モカはイエメンにある港町の名前です。かつてはイエメンの主要港でした。この港からヨーロッパ向けに初めてコーヒー豆が出荷されました。

お隣りのエチオピア産も「モカ」と呼ばれますが、イエメン産を「モカ・マタリ」、エチオピア産を「モカ・ハラー」と呼び、区別しています。強い酸味と香りの良さが特徴です。どちらの豆も「モカ港」から船積みされてヨーロッパを目指しました。

このあたりは、日本の伊万里焼と同じパターンです。ヨーロッパに日本製の磁器が輸出される際に使われたのが伊万里湾。それで「伊万里焼」と呼ばれました。

現在の有田焼も当時は伊万里湾から伊万里焼として出荷され、有田焼と呼ばれ区別されるようになったのはその後のことです。